高岩寺の手水舎でぼんやりとシャッターチャンスを待っていると
小学生が走ってやってきて急ぎ柄杓を手に取り水を掬うと
徐に頭に水を掛けだした。
濡れる頭頂部、髪を伝い滴る水は冷たい。
突然の出来事にしばし目を奪われる。
一体何事かと尋ねてみた。
ここらの地域ではそういう習慣でもあるのかな、と。
「あ、ちょっと暑かったから涼みたくて!」
女の子達はそう言うと来た時と同じように
きゃっきゃと笑い声を響かせ濡れた髪をたなびかせながら
商店街へと消えていった。
なるほと、そういえば今日は暑い。
そんな突飛な事を、思いついたらやってみる事を
忘れた大人になりました。
長袖暑いな。
そんなある日。